皆様こんにちは!アニオタです。本日は、2020年に日本国内で翻訳が上映された、北京寒木春華動画技術有限公司制作の「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」のレビューをいたします!
ネタバレもあります!最後までぜひ読んでいってください!
「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」のあらすじ
人間たちには知られていないが、この世界には妖精と呼ばれる存在がいる。妖精は人間から正体を隠し、あるいは人里離れて暮らしている。主人公・小黒(シャオヘイ)は子猫の姿をした妖精で、人間の子どもや化け猫のような姿に変化することができる。人間の森林開発により住処を奪われた小黒は、子どもながらにひとり居場所を探して旅に出なければならなかった。ある時、人間に襲われ危険に陥った小黒は同族の妖精である風息(フーシー)に助けられる。風息に連れられ故郷の森に似た隠れ処の島を訪れた小黒は、風息の仲間である洛竹(ロジュ)や虚淮(シューファイ)と出会い、あたらしい家が見つかったと喜ぶ。しかし安息の場所を手に入れたのもつかの間、最強の執行人と呼ばれる無限(ムゲン)の急襲を受け、風息たちは島を追われ小黒はひとり取り残されてしまう。無限は小黒に「館まで連行する」と告げる。筏で陸地を目指す途中、小黒が捕獲対象ではなかったと気づいた無限は詫びとして小黒に異能力の扱いかたを教えると申し出る。その申し出を利用し逃げようとする小黒だが、幾度となく捕まり逃走は果たせない。しかし互いに誤解と不信感からはじまった両者の関係は、ふたりで旅を続け小黒が徐々に世界の広さを知るにつれて変化していく。やがて無限に対する見方を変えつつある小黒だったが、風息が小黒を取り返しに現れ彼の本当の目的を明らかにすることで、事態は意外な展開を見せる。妖精と人間が、共存のための道を模索する物語。
Wikipediaより引用
映像について
あまり日本の作品では見ないような難しいカメラワークが多いように感じます。特に戦闘シーンのカメラワークはすごい!ぐるんぐるんまわる!作品としてとても大好きですが、映像技術としてもすごいので、何度も見るために日本での発売決定したときにブルーレイ予約して買いました。
同じ制作会社の作品の「万聖街」を中国の配信サイトで見たことがあるのですが、寒木春華動画技術有限公司さんの制作したアニメはカメラが回り込む表現がすごいきれいだと思います。普段見ているアニメーションって、カメラの上下の動きは結構あると思うのですが、奥行き・角度も加わった動きって結構珍しいです。単純に絵の難しさが格段に上がりますからね。
制作は、WEBアニメのときからの流れでだと思いますが、ソフトはAdobe Flash CS6で作られているようです。まさかのAdobe公式サポート終了ソフト・・・!
なんとなく素晴らしい作品群は最新のソフト・技術を利用して制作されていると勘違いしてしまいますが、こういうのは熱意さえあれば昔のソフトでも素敵な作品は作れるんですよね(完成するかは根気と努力次第ですが)。「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」は、制作陣の根気と努力で完成した素晴らしい作品なんだなと実感しました。
寒木春華動画技術有限公司さん制作の「万聖街」は2022年の秋から日本語吹き替え版が放送されるみたいなのでこちらもおすすめです。
声について
2019年に中国語音声、日本語字幕版が先行して公開されていました。その後、満を持して日本語吹き替え版が公開されたわけですが、声優さん豪華すぎませんか・・・?国内で放送してるアニメでも、なかなかこんなメンツ集まらないような気がします。配給元の、「絶対に売るぞ!!!」という熱意によるものなんですかね・・・。結果最高の作品になっていると思います!ありがとうございます!
「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」の感想(ネタバレあり)
王道バトル漫画なストーリー
シャオヘイ達妖精は、人間にはない特殊な能力を持っています。
五行説を基にした能力+空間系という感じなのかと思ったら、Wikiによるとほかにも生霊系、鎖御系、心霊系、造物系と色々あるみたいですね。確かに、最後のほうの怒涛のキャラ登場の時に見た能力は、五行説に沿ったものばかりではなかったです(原作のWEBアニメを見ていないので、詳しい説明はは本編で出てくるのかな)。
この能力を使っての戦闘が、THE 王道バトル漫画のような熱さがあって最高でした!明確に能力の相性などは出てきませんが、属性バトルとかほんとに王道中の王道。どんな人が見ても絶対面白いやつ!こういう、万人受けする作品は無限に見ていられます(上映時に劇場でも二回見ました)。
ムゲンは人間ですが、シャオヘイ達妖精と同様に特殊な能力が使えていました。妖精に近い存在だそうですが、どういうことなんだろうか・・・。
こちらの映画は三部作予定だそうなので、謎も今後明かされていくのかもしれません。続きがとても楽しみですね!
自然を取り戻すか、共存を図るか
これがメインのテーマかと思います。
フーシーは、人間によって自然が破壊され、占領されていくことが許せず、シャオヘイの領界の能力を奪い利用することで妖精たちの楽園を作ることが目的でした。
それに対して、館は人間との共存を目指していく団体。同じ妖精ではありますが、お互い対立しています。
自分はストーリー上で言えば自然を破壊していく人間側だが、仮にほかの種族に住処が破壊されていったらと思うと、フーシーの考え方が100パーセント間違っているわけではないと思います。
館の妖精たちは人間との共存を目指しましたが、映画での風景などを見るに、人間が主導権を握っていて、妖精は人間に迷惑をかけないように身を潜めているような印象がありました。人間と争わずに平和に過ごすことができているのは、人間たちが何かしているというよりは館の妖精たちの優しさ、良心によって形成されている関係のような気がします。
争いを生まないのは館の考え方だとは感じるが、フーシーの主張も決しておかしなはなしではない。人間と妖精の関係が、シャオヘイとムゲンくらい対等な、信頼しあえる関係だったら、フーシーもあんな行動はしなかったのかなと想像してしまいます。仲間(妖精)を傷つけたりもしてたので、その点に関しては良くないと思いますが。
侵略されることを許容してしまうのも否定するのも、どちらも最良の解決策とは言えないと思います。どんな問題も、ちゃんとした相手との対話をもって、最善の解決策を探していける人間になりたいと感じました。
コミカルなシーンでほっこり
「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」は基本的にはまじめな話なのですが、時々入るギャグシーンがかわいいです。
こういう場面は、国内の日常系のアニメを見てるときくらいのほっこり感があります。キャラクターの個性も、こういう場面から読み取ることができますしね!
食い逃げは良くないぞ!
1番好きなキャラクターは「ムゲン」
「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」での一番好きなキャラクターは「ムゲン」です!基本的にはかわいいキャラクターが好きなのでシャオヘイも好きではあるのですが。
人に自分の考えを押し付けないのってなかなか難しいですよね。できる限りしないように生活していますが、不意に自分の中での常識が他人でも常識だと錯覚してしまうときがあります。ムゲンは、シャオヘイになぜフーシーを追っているか説明せず、フーシーがいい妖精なのか悪い妖精なのかをシャオヘイ自身に判断させていました(そのせいで説明不足でシャオヘイから敵視されてたけど)。
何がよくて何が悪いかは人によって違いますし、自分で判断したもののほうが強い信念として定着しやすい気がします。
私アニオタも、人に自分の考えを押し付けないように見習っていきたいと思いました。
余談ですが、ムゲンって437歳だったんですか・・・!それは人間出来てるわけだ・・・。
「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」はこんな人におすすめ!
- 少年漫画・バトル漫画のような話が好きな方
- 冒険ファンタジーが好きな方
- キャラクターの成長を見たい方
- 家族でも安心して見られるので、ファミリー層にも
今回はかわいい見た目&安心の内容で、老若男女問わず、どんな方でも楽しむことができる作品かと思います!WEBアニメーションもyoutubeで見られると思いますので、そちらも併せて見てみたらきっと面白いと思います!
さいごに
ご一読いただきありがとうございました!
今後も様々な作品のレビューをしてまいりますので、次回もよろしくお願いいたします!
今回紹介した「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」は、以下から視聴可能ですので、ぜひ皆様も一度ご覧ください!
感想、今回はいい感じにまとまった気がするので、今後の参考にしていこうかな。