美しく謎多き世界。「とつくにの少女」レビュー

皆様こんにちは!アニオタです。本日は、 2022年に発売されました、 ながべ作の「とつくにの少女」の番外編に付属しましたOVAのレビューをいたします!

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皆様こんにちは!アニオタです。本日は、 2022年に発売されました、 ながべ作の「とつくにの少女」の番外編に付属しましたOVAのレビューをいたします!

ネタバレもあります!最後までぜひ読んでいってください!

「とつくにの少女」のあらすじ

昔々、人間の棲む国「内つ国(うちつくに)」と人外が棲み呪われた国「外つ国(とつくに)」があったが、内つ国にも呪いが拡大していた。ある日、主人公で人外である先生は外つ国に捨てられてしまった人間の少女シーヴァを拾い面倒を見るが、シーヴァが捨てられたことや内つ国には戻れないことを本人に伝えるべきか否かを悩むこととなった。

また、先生は実は元は人間だったが、外つ国で呪われたために人外の姿となっていた。このため、シーヴァに呪いが移らないように身体が触れることを恐れていた。

Wikipediaより引用

作品について

「とつくにの少女」は月刊コミックガーデンで連載していたダークファンタジー作品です。せんせとシーヴァの容姿からも感じますが、黒と白がはっきりしている画作りがとても印象的ですよね!

本編は2021年に完結していたのですが、2022年の3月に今回レビューするOVAが付録されている「とつくにの少女 [dear.] 番外編」が発売しました。そのアニメーションが2023年に入ってAmazon Primeで配信が開始したので見てみた次第です!

お恥ずかしながら、原作を読んだことがなかったのですよ・・・でも噂でとても評判でしたので気になっておりました・・・!今回アニメーションを見てから原作を読み始めました!アニメーションって、コンテンツの導入としても機能してるんだなってすごく感じました!自分はアニメから入って待ちきれなくなって結果原作全部読むということが多めかもです!!

「とつくにの少女」の感想

今回は原作を読んでいないので、原作ではすでに判明している内容も謎として扱っている部分がある可能性がありますので、生暖かく読んでいただけると幸いです!

映像で再現される美しくも闇のある世界

何と言っても原作の雰囲気の際限が素晴らしいです・・・!黒が黒く、白は淡く、本当に絵本のような儚く美しい世界観を鑑賞することができます。しかも動く・・・!こういう風合いの作品って本当に労力がすごいと思うんですよ・・・。このような風合いの作品は昔からありましたが、長編のアニメーションとしては個人的にスタジオジブリの「かぐや姫の物語」が上映されてからより増えたような気がします。あの作品も上映当初は衝撃を受けた方が多かったのではないかと思います。ペン画に水彩で着色したような、インクだまりもあるようなこういう絵柄、本当に大好きです・・・!(なんで今まで原作を読んでいなかったのか)

外つ国の異形たちが超自然的な生き物なので、異形たちのいう「かあさん」が人間の認知できるものではないのかもしれません。こういう高次元世界の生き物(?)が出てくるような作品は、高次元世界に関する映像表現がすごく抽象的な絵になるので、作品全体がアート性が高いものになる印象があります。「とつくにの少女」のようなアート性の高い作品を求める読者にも納得してもらえる、とても楽しい映像作品になっているのではないかと感じました。

やさしいせんせ

「とつくにの少女」の世界では、呪いという物が蔓延していて、呪いにかかった人間はほかの人間に触れると呪いを伝染させてしまいます。

せんせは内つ国の人間でしたが、呪いにかかり怪物のようになってしまった元人間。シーヴァを助けたが直接触れると呪いをうつしてしまうため、何か物を介して受け渡しをしたり、手ではなく腕で支えを作ってあげたり、かかわり方にも注意をはらっておりました。その様子がとても愛情を感じて、ほっこりしてしまいました!日常パート(?)はダークな雰囲気がありつつもせんせとシーヴァの思いやりのある優しい関係がとても良かったです!謎は解決しないけど、これをずっと見ているだけでもいい・・・。

劇中で呪われてしまった兵士は自我が崩壊しかけていましたが、せんせは記憶はあいまいだけれど自我は比較的はっきりとしているのが不思議ですね。当初は感情も曖昧なのかと思いましたが、シーヴァが呪われた人間に触れられそうになった時の必死なせんせの声は、感情があるからこそ出たものだと感じました。

外の者はどこから来たのか

外つ国には体が真っ黒の異形が生息しています。呪いの現況にもなる彼らはもともと人間だったせんせとは違い、言葉もあいまいで抽象的、何を目的にしているか、生きているのかわからない者たちです。

せんせとシーヴァが遠出して外つ国にも民家のようなものを発見しておりました。内つ国は呪いによってどんどん縮小していて、放棄した土地もあることがわかります。そうなると、外つ国にいる異形たちはいったいどこから来たものなのでしょうか。仮に最初から異形のものがいる世界だとすると、内つ国の人々は呪いが蔓延する前の段階でどうやって安全な区画を確保したのか。こういう内・外の概念があるものって、もともとは一つのものだったということが多いイメージです。謎が謎を呼びますね・・・。考察がはかどりますね!

WIT STUDIO作品なので、全然違いますが一瞬進撃の巨人が頭をかすめました。異形のものも、もしかしたら根源は内つ国の人々と同じようなものなのかもしれませんね。

このアニメは番外編の付録なので、ちゃんと購入した方々はすべてを知ったうえで見ていると思いますのでこういうことはないと思いますが、自分のような原作未読の方は、謎の多いこの世界にめちゃくちゃ興味が惹かれるんじゃないかなと思います!

1番好きなキャラクターは「シーヴァ

一番好きなキャラクターは「シーヴァ」です!シーヴァはタイトルでいわれる「とつくにの少女」そのものです。

シーヴァ・・・とにかく可憐な雰囲気でかわいいですよね・・・!子どもにしては少し丁寧な口調で、でも動きがすごく子どもっぽくて・・・。

彼女は内つ国から捨てられ、せんせによって助けられました。本人が気づいていないにしても、保護者と離れ離れになってもあの天真爛漫な性格でせんせと接することができるのは、彼女の性格によるものなのか実は何か特別な力があって呪われた者を見慣れているのか・・・。

呪われた兵士は、呪われた瞬間に症状の進行が始まって一気に異形の物へと姿を変えていましたが、シーヴァはせんせに出会う前に呪われていたとしても、全然症状が進行していないのが気になります・・・。

見た目は本当にかわいらしい女の子なのですが、彼女がどんな人物なのかがわかればこの世界の謎がわかるのかもしれませんね。

「とつくにの少女」はこんな人におすすめ

  • 「とつくにの少女」原作のファンの方
  • ダークファンタジーをお探しの方
  • アート性の高いアニメーション作品をお探しの方

コミックスの付録で子のクオリティの作品がついてくるのか・・・すごいな・・・。
アニメーションを見た後に原作も読み始めました!こういう謎の多い作品は続きが気になりすぎてどんどん読み進めちゃいますね・・・!ほどほどにせねば・・・!

追記:原作読みました

アニメを見てから、結局一気に原作を読んでしまいました!

原作だと内つ国の人間も結構出てくるので、世界の謎についてせんせだけのセリフを頼りに探るという感じではなかったですね!宗教として信仰される、概念のような対象ががっつり人間世界に影響を与えてくる、なかなか複雑な世界観でございました!シーヴァとせんせ・・・逆だったんだな・・・。

アニメでは出てこなかったですが、シーヴァのおばさんの話が切なかったですね。元を知っている人間がどんどん記憶をなくしていくのは見ていてしんどいですね・・・。

さいごに

ご一読いただきありがとうございました!
今後も様々な作品のレビューをしてまいりますので、次回もよろしくお願いいたします!
今回紹介した「とつくにの少女」は、以下から視聴可能ですので、ぜひ皆様も一度ご覧ください!

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